スタンフォード監獄実験
- 【カテゴリ】 心理・コミュニケーション (2008.01.27 更新)
- 【読み】 すたんふぉーど・かんごく・じっけん
- 【英語表記】 stanford prison experiment
概要
- アメリカのスタンフォード大学において行われた心理実験(1971年)
- 内容は、被験者を看守役と囚人役に分け、架空の刑務所でその役割を演じさせるというもの
- この実験は、囚人役による暴動と看守役による虐待が起こり、わずか6日間で中止となる
- この実験により、人は社会的な役割を与えられると自然とその役割に見合った行動をとるようになるということと、権力を持つ者はその権力行使を暴走させる傾向にあるということがわかった、と言われている
- 衝撃的な内容であるこの実験は、「es」というタイトルで映画にもなった
説明
実験の経緯
この実験は1971年、アメリカのスタンフォード大学心理学部においてフィリップ・ジンバルドーの指揮によって行なわれました。内容は、被験者を看守役と受刑者役に分け、地下室に作った架空の刑務所でそれぞれの役割を演じさるというもの。
実験わずか2日目、自分達の処遇に不満を持つ受刑者役の人たちによって、早くも暴動が起こります。
そのため看守役の人たちは、その役割に合わせて沈静化のために行動を起こします。
が、今度は看守役の人たちが次第に暴走していきます。最初は指示通りに看守役を務めていた彼らですが、時間の経過と共に、受刑者役に対して勝手に罰を与え出します。そして遂には、虐待へと発展・・・
そのため、当初2週間を予定していた実験は、わずか6日間で中止に。ところが看守役の人たちは、実験の続行を希望したとのこと。
実験の結果から、時間の経過と共に看守役はより看守らしく、受刑者役はより受刑者らしく行動を取るようになっていったということが証明されました。
実験からの一般的考察
この実験により判ったとされているのは、以下の2点。
- 人は社会的役割を与えられると、本来の性格に関係なく、その役割に見合った行動をとるようになる
- 権力を行使する側と、それに支配される側が狭い空間に一緒にいると、次第に理性が利かなくなり暴走をはじめる
問題点
この実験はあまりにも有名ですが、いくつかの問題点が挙げられています。
まず第1は、「被験者の心理状況は、実際の刑務所の看守と受刑者と同じだったか?」ということ。実際は、刑務所の看守と受刑者というより、戦場における看守と捕虜に近い状況だったのではないだろうか?
次に、「被験者に偏りがある」ということ。被験者は男の大学生で構成されています。男女の比率によってどう結果が変化するか?実際の刑務所の看守・受刑者が持つ社会背景や年齢比率は苦慮されていたか?など、実験の結果から導かれる説を一般化するには、粗さが目立ちます。
また、この実験のスポンサーがアメリカ海軍だったということも、様々な憶測を呼ぶ要因とないっています。
参考図書
今のところなし
参考リンク
- 「裸足のリーダー」スタンフォードの地下室から(その1)
- 「裸足のリーダー」スタンフォードの地下室から(その2)
- 「裸足のリーダー」スタンフォードの地下室から(その3)
- es[エス]被験者求む。
- Wikipedia「スタンフォード監獄実験」
- X51.ORG「情況の囚人 ― 1971年”スタンフォード監獄実験”とは」



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